なにもの

今日めっちゃ寒いねカカポです!

このところ黒スーツを見るんだけど今年の就活ってもう始まってるの?早くない?例年こんなもんだっけ。1月なのにスーツだけじゃ寒かろうになあ。

私は就活には全くいい思い出がないんだけど(20社近く落ちた)、売り手市場は幻なんじゃなかろうか。あの頃は毎日泣いてたけど唯一ES書くのは割と楽しかったな。当時北海道済みだったから、東京まで届くのに中1日必要で、毎回郵便局走って速達で出してギリギリセーフだったけど、大人になると作文とか普段なかなかやる機会ないし、お題もらってそれに答えを書くのが大喜利みたいで面白かった。
今年の黒スーツたちも早く決まるといいね。頑張れ〜〜

 

就活といえば、私にとって良くも悪くも傷に塩を塗りこんだのが、映画「何者」


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私の就活中にちょうどその時に上映されてて、当時内定1個もなくて一番どん底&一番辛かったのに何を血迷ったか見にいったんだよね。フィクションとはいえ就職というゴールのない戦いで崩れていく人間たちをどうしても他人とは思えなくて、鑑賞後に劇場の椅子からしばらく立てないくらいトラウマになったんだけど。

”子供の頃に手に入らなかったものに人間は一生執着する”ってツイートを見たことあるけど、これはマジだと思うんだ。小さい頃から私はずっと天才になりたかった。なにがしか熱中できる何かを見つけて天才と呼ばれたかったんだよね。

でも、特に絵も上手くなけりゃ文章も上手くないし運動もできるわけではなかったので、誰よりも一番になれる何かを求めて私はなんとなく大学に行って、なんとなく院に行かずに就職を選んだ結果今こうして生きてるわけだ。ちゃんと勉強してれば、自分が天才と呼ばれる何かしらに出会えると思ってたんだけどなあ。

でも、そんな感じでだらだらと生きているのに、お恥ずかしながら今でもずっと天才と呼ばれる何者かになりたいなと思い続けてるんだなあ。その恥を初めて自覚して突きつけられたのがこの映画だったのだ。
何者かになりたくて、就職先絞りまくって無茶苦茶な就活していて落ちて凹んで、でも院にも行けないからとりあえず頑張ってあの頃は毎日毎日何者にもなれない、どこからも選ばれない自分への焦燥感で死んでたな。辛かったな。

朝井リョウも性格悪いよな〜。自分は「何者」かになれたのにこんなもの書くんだから。あ〜、なりたいな〜、天才。

 

でも、そんなどん底から私を助けてくれたのが、漫画「重版出来!の主人公心ちゃん。

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心ちゃんはオリンピックの柔道強化選手だったんだけど、怪我でその道を断念して、心機一転出版社に就職して新人編集者になる。この作品は、心ちゃんが難関と言われる大手出版社の就職試験を受けるシーンから始まっているのだけど、その前日談として「善業はきっと自分の為になる」という信念のもとに心ちゃんが日々善業を行うシーンがあるの。

当時出版社を目指してた私はそんな心ちゃんの真似て、自分への善業リターンがあるようにというやましい気持ちから日々良いことをするように心かげてたんですね。

それで就活期間中いつものようにご老人に電車で席を譲ったら、その人が特別喜んでくれて「私は会社を経営していたんだけど、あなたはきっといい会社に就職するよ。」と言ってくれたんだよね。それがちょうど、今の会社の最終面接を受ける道中で。

まあ今の会社も良いのか悪いのかわからないけど、とりあえずそんなこんなで善業のおかげか無事に就職できたのであった。善業はマジで自分にリターンされる可能性があるぞ。

心ちゃんのように挫折を超えて新しい道で何者かを目指す胆力もないし、就職して何者かになれたわけではないけど、とりあえずおまんまが食えるし、今はそれで十分ハッピーだよね。ちなみに重版出来は普通に超面白いので漫画もドラマもオススメざんす!

就活失敗しても死なないので、みんな寒い中風邪ひかないように頑張ってほしい。自分の金で食べる焼肉は美味しいぞ!